megayaのブログ

おもしろいと思ったことを書きます。デイリーポータルZでも記事を書いてます。

会社でうんこをもらした

 

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いきなりクライマックスで申し訳ないが、以前にいた会社でうんこをもらしたことがある。べつにお腹が痛かったわけじゃない。本当に急に漏れた。呼吸をするように漏れた。


どう漏れたのかというと、くしゃみをしてのけ反ったときに、その反動で水みたいなうんこがでた。あまりに自然すぎたので尻から鼻水がでたのかと思った。

 

うんこを漏らしたあと、何が起きたのか数秒は理解できなかった。

まさか大人になってから漏らすとは思っていなかったので、脳の処理が追い付かなかったのだ。予想外のシステムエラーだ。
僕が0歳児であれば泣けば誰かが助けてくれるが、20代も半ばになる僕がここで泣き叫べば、間違いなく頭の病院に連れて行かれることになる。


そんな戯言を考えている場合じゃない。
静かなオフィスの中でやることはひとつだ。とにかくトイレに退避しなくてはならない。

僕はこのとき、とある会社に出向していてオフィスには別会社の人がたくさんいた。つまり、全員が僕を知っているわけではないという最悪の状況だ。

(仮に同じ会社の人だけであれば「うんこ漏らしました!てへぺろ(・ω<)」ですんだ可能性もある)

 


僕はうんこがパンツから落ちないようにゆっくりと立ち上がり、トイレに向かった。
歩いているときに鬼太郎並に感の良い人がいて「父さん、臭気を感じます」とか言われている可能性もあったが、そんなことを気にしている場合じゃなかった。

 唯一の心配は、パンツを貫通して自分の座席にうんこがついていないかどうかだけだ。

 

 

会社には大便用の個室が2つあるのだが、幸いなことに両方とも空室だった。僕は奥の個室の扉を開いて中に入り、勢いよくパンツとズボンをおろした。

 

一応パンツを確認する。やはり勘違いではなかった。漏れている。夢であって欲しかった…

一応、香りも確認してみたがやはり臭い。うんこだ。これは紛うことなきやんごとないほどうんこだ。


会社で自分のうんこを嗅いでいる現状を思い、お父さんとお母さんに謝りたくなった。こんな子どもに育てる予定ではなかっただろう。

 

とりあえず、ズボンにまで被害が浸透していないことを確認して安心した。もしもズボンまで浸透していたなら、それはズボンではなく有害物質に成り下がるところであった。

 

トイレットペーパーを取り出して、念のために下半身全体を拭いておく。

一旦落ち着こう。漏らしてしまったものは仕方がない。状況を整理しよう。生理現象だけに。

 

 

落ち着いて状況をひとつひとつ整理しているうちに、あるひとつの問題が浮上した。

 

「うんこがついたパンツをどう処理するか」ということだ。

 

パンツをオフィスに持っていくわけにはいかない。素手でパンツを持っているだけですでにヤバイし、さらにうんこがついているのである。もはやそれはテロだ。


トイレの洗面台でパンツを洗うわけにもいかない。誰かに見られたら漏らしたことが確実に広まってしまう。ウンコマンという古典的で何も面白みのないあだ名がつくに決まっている。

これは重大な問題だ。社会人としての尊厳を守っていくためにも。

 

 

僕が悩みに悩んだ末に導きだした作戦はこうだ。

 

 

1. パンツを一旦便器の真裏に隠しておく。
2. オフィスに戻ったら、すぐに早退することを伝える。
3. 急いでトイレに戻り、パンツを回収する。
4. ビニール袋にパンツを入れ、カバンに隠して持ち帰る。

 

 

これしかない。

本当はもっと良い解決方法もあったかもしれないが、この個室トイレの孤島で僕が導きだした最善手だ。神の一手だ。


 

 

 

よし、作戦決行だ。パンツァーフォー!!

 

 

僕はパンツを丸めて便器の真裏に置き、オフィスに戻った。そしてすぐに「早退する」と伝えた。上司に有無を言わせぬ間に、僕はデスクで帰り支度を始める。


さすがに「うんこを漏らしたので帰ります」とは言えなかった。「こいついろんな意味で大丈夫か?」と思われそうなので「腹痛です」と伝えた。まったくのウソではないはずだ。

 

 

周りから「あれ?あの人帰るの?」という視線を浴びたが、気にせず急いでトイレに向かった。話しかけられる時間がもったいない。一刻も早くパンツを回収しなくてはならない。

 

僕は急いでトイレに向かった。ここまで計画は完璧だった。

 

しかし、物事は考えた通りに上手くいかないのが常だ。計画通りに進まないから人生なのだ。

いつでも最悪のことは起きる。アメリカの実業家であるデール・カーネギーもこう言っている。

 

起こりうる最悪の事態を直視しろ。

 

 

 

僕がトイレにたどり着くと、なんとパンツが置いてある方の個室に誰かが入っているのである。
よりによって2つある個室トイレのうち、パンツが置いてある方だけに人が入っている。

 

ガッデム!こんなことがあるのかよ。

 

どうしようか迷っていると、背後の入り口から誰かが入ってくる気配がした。僕は状況を瞬時に判断して、空いている個室に身体をすべりこませた。 

「個室が1つ空いているのに並んでいたらおかしい」と考え、個室にとりあえず退避したのである。

 

ただ、入ったはいいもののここからどうしようか。目的地は隣の個室だ。非常に動きづらい状況となってしまった。

 

長時間トイレにこもるのはNGだ。「早退する」と言ってしまったのにもかかわらず、ずっと会社にいたことになる。
さらに長時間トイレに入っていれば、僕の後に大便待ちをされてしまうリスクが発生する。そうなるとパンツの救出は困難だ。

 

もうひとつ問題なのが、僕の個室から個室への移動を誰にも見られるわけにはいかないということだ。
なぜならその行動は、現代の日本では想定されていない奇行だからだ。

 

つまり隣のトイレに行くのを「誰にも見られない」で達成しないといけない。なにこのパンツを回収するためだけの情けないミッションインポッシブル。



トイレの個室で、隣の人が出て行くのタイミングを見計らった。全神経を隣の個室に集中させた。

 

 

しばらく緊張しながら待っていると、隣から尻を拭く物音が聞こえてきた。尻を拭く音が聞けることが、こんなにうれしいことだとは思わなかった。



そして隣からトイレを出ていく音がした。僕は意を決してトイレから出ようとタイミングを見計らった。


よし、いくぞ!

 

気合いを入れた瞬間に誰かがトイレに入ってくる音がした。そして入ってきた人は、一直線で個室に入れ替わりで入っていった。

 

危ない…
一歩タイミングを間違えていれば見つかっていた。焦ってはいけない…!
チャンスは一回だ。

 

 

そして再び5分ほど待っていると、隣のトイレから人が出ていく音がした。そして今度こそ誰も入り口から入ってくる気配がしない。

 

 

今のタイミングならいけるか!!
トイレからトイレへ移動する時間はわずか数秒、この間に誰も入ってこなければ大丈夫だ。わずか一瞬の出来事だ。

 

さっきの大便にいた人が手を洗って、外に出ていく音がする。

 

よし、今度こそいくぞ!

 

 

 

ふいに胸騒ぎがした。そして僕の脳裏にデール・カーネギーの、あのセリフがよぎった。

 

起こりうる最悪の事態を直視しろ。

 

 

 

僕が扉を開けて外に身体をだした瞬間に人が入ってきた。もうそれはタイミングがバッチリだった。

 

そしてガッツリと目があった。そしてまぎれもなく、それは先ほど早退を告げた上司だった。最悪だ!!

僕は目をそらして上司に軽く会釈をした。背中に冷たい冷や汗がしたたる。これは直視することが出来ませんよ、デール・カーネギーさん、、、

 

 

どうするべきか。脳内をフル回転させて作戦を考える。

 

状況は最悪だが、まだ諦めてはいけない。まだタイミングがある。男には絶対に後ろを振り返ることができないとある瞬間があるんだ。


あの瞬間だけは、個室にうまくすべりこめるはずだ!!

 

 

 

僕は洗面所に行き、そのタイミングを見計らった。

 

そして上司が立ち小便をしている音をじっくりと聞いた。僕は石鹸で入念に手を洗うフリをした。

 

 

耳を済まして、小便を終わりかける音をまった。

 

 

じょろろろろろろ

 

じょろ

 

じょ

 

じょろ

 

じょ

 

 

おしっこが終わりかけている。この瞬間だ!!!!

 

 

 

その刹那。

おしっこが終わってちんこをふっている瞬間。この全神経がちんこに向くときを狙って、雷神がごとくスピードで僕はトイレに向かった。

 

このちんこを振っている瞬間だけは、男はちんこから目を離すわけにはいかないのだ。

 

 

便器に集中している間にトイレに滑り込んだ僕は安堵した。
これで家に帰れる、、、!

 

便器の裏にパンツがあることを確認して安堵する。うんこがついたパンツがあるという事実がこんなにうれしいことだとは思わなかった。

 

 

しかし、ここでゆっくりもしていられないと思い、即座にパンツをビニール袋に突っ込みすぐにトイレをでた。
途中で同僚がいて「あれ?早退したんじゃないの?」と声をかけられたが、パーフェクトに無視をして光の速度で帰宅した

 

会社をでてコンビニに寄り、ビニール袋をもらってパンツを何重にも袋詰めにして、窒息死させた。これで電車も安心だ。

 

 

 

家に着いて即座にトルネード投法でパンツをごみ箱に投げ捨てた。

 

僕は安堵した。家にいられることがこんなにしあわせだとは思わなかった。また、パンツを回収するだけでこんなに疲弊するとは思わなかった。

 

 

安心しきった心と同時に、僕は肛門も安心でガバガバになっていることに気がつかなかった。

 

よし!風呂でも入るか!
と気合を入れて、後ろに大きく伸びをした瞬間に再びうんこがもれた。
ズボンが有害物質と化した。

 

 

 

 

もう笑うしかなかった。 

 

 

 

 

 

 

 

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