(前日の記事)
新潟県の上越市の橋の下で起床
この日も橋の下で起床した。橋の下って川の増水がない限りは雨もしのげるし、人も通らないし、車とか通る心配もないから本当に助かる。神の領域。
茹でたうどんを食べていると、朝から集団でテンション高めの散歩しているおばさん軍団に話しかけられる。
僕を見て話しかけてくれ「あらやだ！すごい！」「頑張ってね！！」「偉いわね〜」とむちゃくちゃに応援され褒めてもらった。「橋の下でおばさんが集団でむちゃくちゃに褒めてくれる」っていうサービスあったら絶対に利用するわ。おばさんに毎日褒められたい。
そういう性癖は置いておいて、今日も今日とて走らねばならぬ。今日は長岡市を経由して新潟市を目指す。なんだかんだ順調に進んでいる。本州の一番上までもう少しだ。
注：このときは僕の感覚が狂ってるから「もう少し」って感じてるけど、実際には青森まで400km以上ある。毎日100km以上走っていたから距離感が完全にバカになっていた。
新潟市を目指して出発
まずは上越から長岡を目指す。前日までは天気が悪かったが、この日は異常に天気が良かった。むしろ暑いくらいだ。たしかに雨は自転車にとって天敵なのだけれど、暑いのも嫌だ。高低差で耳キーンてなりそう。
長岡に向かう途中までの道のりは、小さい坂も多いし、峠もあってかなり苦労する。いきなり疲労が蓄積する。昨日まで平坦をらくらくと走っていたから、一気に精神的にも消耗する。
登り下りが多くて心が砕けそうになるんだけど、一面に拡がる緑の景色に心が癒やされる。坂道をサーッと走り抜けているときの気持ちよさは、他には変えられない爽快さがある。
あーーーー！夏だなーーーー！！
そんなこんなで緑の景色に癒やされつつも、早々に長岡に到着。ただ特にやることもなかったので、お昼をコンビニで軽く買ってすぐに出発した。
「え？観光しないの？」と思う人もいるだろう。僕はただただ家出をしているだけなので、早く帰りたいのである。余計なことはしない。家に帰りたい。ただそれけなのだ。「何のために走っているかの？」だって？そんものは僕が一番聞きたい。
長岡からはしばらく平坦だったのでリラックスして走れた。天気もいいし気持ちがいい。
新潟は街と畑の切り替わりがハッキリしていておもしろかった。「徐々に民家が減っていって、畑が多くなる〜」という感じではなく、「30秒で支度しな！ここから畑だよ！！！」という感じで一気に風景が変わる。
たまたま僕が通った道がそうなのかもしれないけど、新潟は特にそれが顕著のように感じた。
連日の雨と土砂崩れの影響で信濃川は泥水のように濁っていた。そして川はかなり増水していて、川沿いの道までびちょびちょに濡れていた。
あと数日早く新潟に着いて、このあたりの橋の下で野宿していたら…と考えると急にゾッとした。橋の下も完全には安全なわけじゃないのだ。今さらながら自然との闘いで、死の危険が常にあることを思い出した。
自転車で道路沿いを走っていると、ロードバイクがすごい勢いで僕の横を走り抜けていった。そして僕の方を振り向きもせずに、腕を水平に横に出して親指を立ててグーサインをくれたのだ。かっこよすぎだろ…トップガンのトムハンクスかよ…！！
三条市を抜けて新潟市までは平坦な道のりだったので、ひたすら漕ぐのみ。気づいたら今日も100kmくらい走っていた。それが当たり前の習慣になっているのだから自分自身に驚く。ほんの数ヶ月前までは家から一歩も出ないニートの日々が続いていたのになぁ…
走っていると、反対から自転車に乗ったヘルメットをかぶった中学生に「こんにちわ」と頭を下げて挨拶された。しかもそれが一度だけでなく、この日は3回くらいあったのだ。どこの中学校かしらないけど良い子が多くて素晴らしい！
新潟に到着！！
そんなこんなで今日も必死に漕いでなんとか新潟市に到着した。自転車を降りたあとは足がガクガクで立てないくらい疲労はたまっているけど、かなり走ったから充実感は確かにあった。
寝床を探していると、鶏とかウサギとかがいる公園を見つけた。なによりも驚いたのは孔雀がいたのだ。（写真撮り忘れた…）
調べてみたら新潟には孔雀のいる公園がいくつかあるようだった。なんでだろうか？新潟だとそれが普通なのだろうか？ハムスター感覚で孔雀って飼えるの？
とりあえず屋根があるところが見つかったので、テントを立てて眠ることにした。新潟は良い人が多いな。あー今日は充実していた。頑張った。ああ、誰かに褒めてほしい。ああ、朝に出会ったおばさん軍団に囲まれてまた褒められたい…！！
自転車日本一周の残金
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みかん水¥110
うどんスープ8食入り¥98
ちくわ¥68
食パン¥88
甘食8個入り¥142
ハンバーグ¥60
缶のお茶¥29
そば¥28×2
弁当¥200
もやし¥21
アクエリアス¥148
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計1006円
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残金：6万9728円
残日：51日
(残日は母に「3ヶ月以内に帰る」と約束したため、神奈川に到着するまでの残りの日数を記している)
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新潟県(上越市)〜新潟県(新潟市) 約100km
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