megayaのブログ

おもしろいと思ったことを書きます。デイリーポータルZでも記事を書いてます。

「オッス!オラ悟空」というセリフのすごさを解説する

ドラゴンボールという超有名漫画の中でも誰もが知っているセリフと言えば、「オッス!オラ悟空」だと思う。

 

 

f:id:megaya0403:20170212222137j:plain

 

 

この字面を見ただけで、悟空が片手を上げて笑いながら快活に言っている姿が脳内で再生されると思う。
ただこの有名な台詞は、実は漫画では一回も言っていない。これは実はアニメの予告で言われていたんですね。

 

athena-minerva.net

 



あとスーパーファミコンの「超武闘伝」というゲームソフトでもオープニングで言っているのが、僕的にはかなり印象に残っている。

オッス!オラ悟空!いっちょやってみっか!


 

ドラゴンボールZ 超武闘伝

ドラゴンボールZ 超武闘伝

 

 

 

  

そんな漫画では言わない「オッス!オラ悟空」がアニメでしか使われていないはずなのに、なぜここまで心に残るのか。
今日はそこについて独自解釈を交えて解説しようと思う。

 

 

まずこのセリフのすごいところは、悟空というキャラクターの特徴が一発でわかる挨拶だというところだ。

  

「オッス」

と聞けば、間違いなく体育会系の元気な人の姿を思い浮かべるだろう。

 

「オラ」

という一人称であれば、田舎に住んでいることを思わせる。実際に悟空は幼少時は山奥に住んでいたので正しい。

 

 

「オッス!オラ悟空」

 

そして最後にシンプルに自分の名前を誇示する。

 

 

 

この短いたったの7文字で、悟空という存在がどんな人物なのかある程度特定されると思う。

ただ、このセリフにはまだまだ秘密がある。

 

「オッス」という言葉はもちろん押忍からきているわけだが、その語源は以下のようになる。

 

オッスは、戦前、京都にあった武道専門学校の生徒の間から生まれた言葉で、「おはようございます」の略。
「おはようございます」が「おはよーっす」となり、「おわーす」「おす」と変化していった。
その「おす」に、武道の精神である「自我を抑え我慢する」という意味の「押して忍ぶ」が当てられ、漢字では「押忍」と表記されるようになった。

 

オッス・押忍(おっす) - 語源由来辞典

 

 

つまりはこれは若い武道家であるということを端的に表していることになる。
さらに注目してもらいたいのは、オラという一人称だ。


「オラ」は日本語の方言であるが、スペイン語で親しいものへの挨拶という意味もある。これは悟空が親しみやすい人間であるという証拠ではないだろうか?

 

「hola」は朝・昼・夜いつでも使える挨拶です。 聞いたことあるかもしれませんが、「やぁ」とか「こんにちわ」という意味です。 親しい間柄でよく使われます。

 

スペイン語の挨拶 - 旅行で使える即席スペイン語学習

 

 

さらにオラという言葉は韓国語で「오라」と書き、「来い」という意味もあるのだ。悟空が戦い好きの先頭民族であることの表しているのではないだろうか?

 

しかし、ここで考えても見て欲しい。 「オッス!オラ」となった場合、上記の意味が含まれていると二重の挨拶をしていることになる。
これは「おはようこんにちは」と言っているようなものであり、大変おかしな言葉になってしまう。


でも一度「悟空」というキャラクターという特徴を考えてみてほしい。悟空と言えば教養がそれほどある人物ではない。むしろ頭が悪いと断言しても良いくらいだ。
「オッス!オラ」という二重挨拶にすることにより、その特徴を表しているんじゃないだろうか。

 

一度振り返って「オッス!オラ悟空」という言葉を口に出していってみよう。言いやすく、リズム良く口にすることが出来るのがわかるだろうか?

 

なぜリズムが良いのかというと2つ理由がある。

この言葉は「悟空」という名詞で終わっている。つまり体現止めである。体言止めを行うと、簡潔に表現ができ、また文章にリズムを持たせることができる。

 

また「オッス」「オラ」「悟空」と3つの単語にこのセリフは分けられるわけだが、トン・トン・トンというリズムを感じられると思う。この3つの言葉はスタッカートを用いて発音しているのではないだろうか。

スタッカートはイタリア語で「離れた」、「分離された」という意味があり、音を浮き立たせてインパクトを持たせる効果がある。

 

さらにもうひとつ考えてみてほしい

「オッス!オラ悟空」

は8文字だ。これは次に言葉が繋がると考えて七五調のリズムを取ろうとしているのではないだろうか?

冒頭であげた「オッス!オラ悟空!いっちょやってみっか!」というセリフを例にしよう。

 

オッスオラ悟空:8文字

いっちょ:4文字

やってみっか:6文字

 

字余りはあるが757のリズムで言える心地よさがあるのではないだろうか?こういった面からリズムの心地よさを感じるんじゃないだろうか。

 

 

「オス」や「オラ」の意味、裏に隠された二重の意味、リズム…こういった面により、オッス!オラ悟空は素晴らしいセリフということがわかるんじゃないだろうか。

 

 

裏に隠された意味を読むと、セリフを考えた監督やスタッフの深い意図がわかってきて、よりアニメを楽しめるんじゃないだろうか。

 

 

 ※自分でも途中から何書いているのかわかりません