megayaのブログ

自由に書いてます。エンジニア系のこともたまに。仕事でライターとエンジニアやっています

死んで戻って強くなれ!セーブすら簡単に出来ないブレスオブファイアVという超スルメゲー

 

獅子は我が子を千尋の谷に落とすがごとく、プレイヤーの心をバキバキに折りまくるゲームが存在する。

 

死んで最初から這い上がってこい…!!

 

 

 

ブレス オブ ファイア V ドラゴンクォーター

 

それが今回僕が紹介したいブレスオブファイアVというゲームだ。

「今までやった中で一番独特だったRPGは?」と聞かれたら、間違いなくブレスオブファイアVをあげる。

 

このゲームはRPGの中でも異質であり、初見ではそのシステムについていけず間違いなく死ぬことになる。心を折るそのシステムは鬼畜ゲーと呼ばれることさえあるほどだ。

 特にプレイヤーを苦しめるシステムとして以下の5つがあげられる。

 

 

1. セーブがアイテムを消費しないと出来ない。個数も限られている。

2. 歩くごとにゲージが溜まっていく。このゲージがMAXになると即ゲームオーバー。減らす方法はない。

3. ゲームオーバーになると問答無用で初めからやり直し。セーブ消去。※

4. 宿屋、回復魔法が存在しない。アイテムのMAX所持数もかなり少ない上に、回復アイテムは買うと高額。

5. 敵は一度倒したら同じ場所では二度と出てこない→レベル上げが不可。※ 

 

これだけでもかなりキツイゲームであることがわかると思う。初期から縛りプレイが発生しているような状態だ。幼い頃にやっていたら間違いなくコントローラを叩きつけて発狂するレベルだ。

 

※ もちろんすべてがやり直しなわけではない。後述する。

 

 

 

ブレスオブファイアシリーズを殺した?

 

 

ブレス オブ ファイア オフィシャルコンプリートワークス (カプコンオフィシャルブックス)

 

ブレスオブファイアと言えば、スーパーファミコンから続いている名作シリーズで、王道の剣と魔法のRPGゲームだ。そしてそれだけでなく、後半では鬱展開の重いストーリーが展開されていくという他のRPGにはない魅力もある作品だ。

 

そんな名作シリーズの初PS2作品として期待されたブレスオブファイアVであったが、発売当時はめちゃくちゃに叩かれた。シリーズを終わらせたとして、このゲームが語られることがあるくらいだ。

 

Vでは今までのブレスオブファイアの王道のRPG要素をすべて排除している。その独特すぎるシステムに「クソゲー」と言う評価をする人もいるほどだ。

 

 

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こちらはブレスオブファイアⅢ


V以前のブレスオブファイアは、『明』と『暗』のシーンが徹底して別れており、コミカルなシーンも多かった。敵キャラがそもそもボケていたりすることもあるほどだ。(ゾンビで医者の敵キャラが自分に回復魔法をかけて全滅するなど)

 

キャラクター同士がフレンドリーな様子で掛け合いもテンポがよかった。キャンプシステムでは仲間から旅の話を聞くことも出来たし、シリーズではおなじみの釣りゲームでのんびりと遊ぶことも出来た。

 

 

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こちらがブレスオブファイアVのゲーム画面

 

 

しかしそこからすべてを捨て去り、ブレスオブファイアVは一環して『暗』が強調された作品なのである。むしろ『明』は一切ない。そもそもストーリーが重いのだ。

 

ゲームの世界観は『人間が地上で住めなくなり、地下に潜り陽の当たらない地下都市で生活』をしているといった感じだ。この世界では生まれたときに決まる数字があり、それによって仕事や昇進が決まり、主人公であるリュウは最下層に近い人間だった。

しかし、ニーナという女の子と出会ったことにより運命が変わっていく。そしてその旅の途中でリュウは異質な力を手にする。

この世界に疑念を持つ、反政府組織などとも闘いながらも、リュウはニーナのために地上を目指していく…

 

 

というのが大まかなストーリーなのだけれど、『地下都市を進んで行って、地上を目指す』というのがゲームの主軸にあるので、ずっと屋内にいることになる。地下都市を探索するのでそもそも画面がずっと暗いのだ。

 

 

 

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シリアスなシーンが続く

 

 

さらにそれだけでなく明るいキャラクターもいないのだ。

主要キャラが3人いるのだが、主人公のリュウは真面目で内向的な性格であり、ヒロインのニーナは喋ることが出来ず、もう一人の女性キャラのリンも反政府組織に所属していて疑り深い性格である。(リンが姉御肌で3人の中では明るい方であるが、他のゲームと比較するとやはり暗い)

 

「じめっとしている」という言葉がこれほど似合うゲームもなかなかないだろうだなと思う。

 

 

後々に評価されだし、名作と呼ぶ人も多い 

 

ここまで聞くと「このゲームがおもしろいのか…?」と思ってしまうかもしれないが、これらの設定がすべてプラスの方向に動いているのだ。

 

敵の種類の豊富さ、

主人公の竜変身のリスクと引き換えにしたパワーアップ、

ボスを倒すためのギミック、

常に緊迫感のあるダンジョン探索、

プレイヤーの頭を試される数多くの仕掛け…

 

と他のRPGにはない要素が多々用意されている。

 

 

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レビューも★4とかなり高評価になっている(2018/1/20時点)

 

シビアなだけにやりごたえはあるし、暗い地下を淡々と進めていった先にあるエンディングは間違いなく感動する。辛いゲームなだけに達成感が半端ないのだ。

そしてゲームが全体的に「じめっとしている」のは製作者の狙いで、その世界観とゲームシステムが実に合っている。まさにゲームの世界に没頭できる仕組みになっている。

 

 

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やればやるほどハマっていく、まさにスルメゲーと呼ぶにふさわしいタイトルとなっている。

 

変わったシステムの中でも特にゲームの肝となっているシステムを2つ紹介したい。

 

死に戻り」システムと、歩ければ歩くほど死に近づいていく「Dカウンター」という2つだ。この2つが鬼畜な要素を産み出しており、ゲームの根本になっている。そしてゲームのおもしろさをも創り出しているのだ。

 

1. 死に戻ることが前提になっているゲームシステム

 

ここがこのゲームの肝なのだけれど、RPGなのに死んでやり直すことが前提になっている。本当に最初からやり直しだ。初見で知らずにゲームをやり始めて諦めたプレイヤーも多いかもしれない。

 

 

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おそらく何度も見ることになるであろうオープニング

 

ただしもちろんただすべてが最初からやり直しになるわけではなく、得たスキルやパーティ経験値という通常の経験値とは違うものを持ち越せる。なので、やり直したときは一周目よりは少し楽にすすめるようにはなっている。

ただし、結局はゲームのエンディング寸前で死んだとしても、最初からやり直さなきゃいけないことに変わりはない。心はバキバキに折られる…

というか最後の方に出てくる敵でラスボス並に強いやつがいて、そいつに倒されるパターンがかなり多い。

 

「いやいやRPG慣れてればそんなに死ぬこともないでしょ」と思うかもしれないが、死ぬことが前提になっており、パーティー経験値を持ち越せる仕組みになっているので、敵が最初から恐ろしく強いのだ。やたら硬い。

 

 

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魔法も癖があって、直接攻撃でなくトラップのように設置するタイプのもの


 

ただ敵にも必ず弱点があるので、一回倒し方がわかるとかなり楽になる。

ここがおもしろいのだ。敵の弱点が分かりづらかったりするので、一周目だと倒せなかったりするのだが、死んでやり直して二週目はそれに気づいて倒せるようになる。

つまり死に戻ることによってプレイヤーもゲームを把握していき、主人公のリュウと一緒に強くなっていけるのだ。

あとは単純にその敵の弱点を探っていくのも、謎解きをしているようでおもしろいポイントでもある。

 

 

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サブキャラの裏話しが見られ、よりストーリー展開の深さを知ることができる

 

そしてさらに死なないと見られないイベントも用意されている。一周目ではわからなかったことが二週目のシナリオ追加で明らかになる…という仕掛けも用意されているのだ。

ただただやり直しさせるだけじゃなくて、こういう仕掛けを用意しているところがゲームを飽きさせないポイントになっているのだ。 これは周回プレイをやる上で楽しみになってくるので、堪らなく良いシステムだと思った。

 

 

2. 歩くごとにゲームオーバーに近づいていく緊迫感。「Dカウンター」システム

 

 

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このゲームのもう一つの特徴敵なシステムが、歩けば歩くほどゲームオーバーに向かっていくDカウンターだ。

 

主人公であるリュウは物語の途中で竜の力を得る。しかしその代償として、 徐々にその竜の力に侵食されていってしまうのだ。

この侵食されていく数値のことをDカウンターと言い、これが100%になると完全な竜になって暴走してしまいゲームオーバーとなってしまうのだ。

 

このDカウンターはただフィールドを歩いているだけでも溜まっていくので、戦闘以外でも常に緊迫感があるのだ。初見プレイだとエンディングまでどのくらいかわからないので、Dカウンターが溜まっていくのはただただ恐怖でしかない。

 

 

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リュウは戦闘中に竜に変身することができ、一気に強力なパワーアップをすることができる。正直言ってこれさえ使えば低レベルでもたいていの敵は蹴散らすことができる。

しかし、その代償として竜変身するとDカウンターが一気に上昇してしまう。つまり勝てない敵がいた場合に竜変身して戦闘を切り抜けても、ゲームオーバーには徐々に近づいてしまうのだ。


そしてこのゲームは敵が鬼畜なくらい強いので、初めはこの竜変身につい頼ってしまうことになり、プレイヤーはDカウンターを上昇せざるを得ないのだ。

 

 

 

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この強大な力をいつ使うべきなのか?
Dカウンターはラストまでどのくらい持つのか?
エンディングまであとどのくらいで着くのか?

 

ということを常に考えながら進めないといけないので、うかつに竜変身できないのだ。このあたりのジレンマにこのゲームのおもしろさがある。

Dカウンターはゲーム中で減らす方法が一切ないというのも、シビアながらもゲームに良い緊張感を産み出している。

 

 

歯ごたえ抜群の異質な名作

 

 

他にもまだまだ紹介しきれてない部分があるがおおまかにはこんなゲームだ。やりこみ要素が多いのも魅力的だ。


・ゲームをクリアした時点の評価が数値で判定される。より高みを目指したくなる
・ゲームをクリアした評価によって、新たに初めたときに入れる場所が増える
・隠しダンジョンが地下50階まであり、かなり戦略を練って頭を使わないとクリア出来ない。

 

ありあまる暗さを越えた先には感動のエンディングが待っているので、耐えて耐えて耐え抜いて、ぜひクリアしてほしい。

ブレスオブファイアとか関係なしに、このシステムを使って新しいゲームだしてほしい。(似たようなゲームあったらぜひ教えてほしい)

 

jin115.com

  

あとさっき調べてしったんだけど、スマホで出たブレスオブファイア6ってとっくにサービス終了してたのか…しかも1年くらいで。

名作ゲームのシリーズが徐々に終わっていって悲しい。ポポロクロイスもスマホゲーム出るけど、頼むから続いてくれ…おもしろくあってくれ……!!

 

 

ブレス オブ ファイア V ドラゴンクォーター

ブレス オブ ファイア V ドラゴンクォーター

 

 

 

 

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