森の魔女は言いました。
「鏡よ鏡よ鏡さん。世界で一番美しいのは誰?」
おとぎ話しでは自己の欲求を満たすために魔女は鏡にそう聞きました。
魔女の時代からはるか未来の現代人は別の悩みを抱えています。
とある成人男性は何でも出来る現代のパソコンに向かってこう言うのです。
「パソコンよパソコンよパソコンさん。鏡が壊れてしまったので私の姿をそのディスプレイに写してください」
しかしパソコンは何も答えてくれません。Google Homeですらそんな命令はまだ聞いてくれません。それから成人男性は魔女のように魔法を使うことも出来ません。(◯◯のまま30歳を超えれば話しは別ですが)
ということで現代の成人男性はパソコンに自分の姿を写すためにデスクトップアプリを作ったのでした。
要約:
デスクトップ用に「鏡」アプリを作りました
鏡が壊れたならパソコンを使えば良いじゃない
置けるタイプの鏡をダイソーで買ったんだけど、落としたら一回で壊れてて立たなくなってしまった。ダイソーの商品はものによっては10代の心よりも繊細だ。生まれたての子鹿よりも貧弱だ。
100円だからと言って買っても、捨てるのが一番めんどくさかったりするのだ。
ダイソーに買いに行くのもなんだかめんどくさいし、何よりも僕はシェアハウスに住んでいて自分のスペースが狭いのでなるべくものを増やしたくない。
かと言って鏡がないもの困る。最近ようやく鼻毛がボーボーなのを気にして鼻毛カッターを買ったのだ。
中学生のときサッカー部の公式試合で友人に鼻毛があるのを指摘されてから15年が経ったが、未だに鼻毛はボーボーのままだ。放牧派なのだ。
28歳間近になって「ヤバイな…」と最近ようやく思い始めて鼻毛を剃る決意をした。遅咲きの鼻毛剃り師。
とにかく僕は鼻毛を長年放置するほどめんどくさがりだ。だから鏡を買いに行かずに、なんとか何か鏡の代わりになるものはないかと考えていた。
そこでふといつもの机の上の風景を見て、かの有名なマリーアントワネットのあのセリフがよぎった。
「パンがなければケーキを食べれば良いじゃない」
なるほどそうだ。単純なことだ。パソコンのカメラがあるじゃないか。スカイプだって自分の姿が映るじゃないか。
「鏡がなければパソコンで見ればいいじゃない」
きっと現代にマリーアントワネットがいたらこう言っていただろう。多分マリーアントワネットだったら鏡なんか腐るほど持っているだろうけど。
(鼻毛を剃ってる写真を載せようとしたけど、あまりにエグかったのでやめた)
なんで今まで気づかなったんだろうか。パソコンは常に家で起動させているし、新たに鏡を置くスペースも必要ない。そして壊れる可能性もダイソー商品よりも遥かに低い。
最高じゃないか…!!
ちなみにこのとき使用していたのはappear.inという無料でビデオ通話ができるサービスだ。誰も部屋に入れないで自分だけを写して鏡代わりにしていた。
appear.inじゃなくても、スカイプやハングアウトでもなんでも良い。パソコンにあるカメラのテストモードでもとにかく自分が写るものなら鏡として利用できるのだ。かがくのちからってすげー
「これで鏡も買う必要ないし快適だ…」
と思っていたのだけれど、唐突にめんどくささを感じた。どのサービスも自分の姿を写すまでに数クリックしないといけないのだ。
さらに痛手だったのがビデオ通話アプリは動作が重いのだ。鏡が使いたいだけなのに、立ち上がるのが遅いというのはイライラするものだ。
少し他の方法を考えていたのだけれど、よくよく考えてみると「パソコンのカメラで自分を写すだけ」の機能があればいいのだ。
そう考えると簡単に自作できそうだ。
ということで、自分で鏡のデスクトップアプリを作ることにした。なんでももっと早く思いつかなかったのだろう。
Electronでアプリを作ろう
Electronというhtmlやcssをそのまま使えてデスクトップアプリにできるアプリケーションエンジンがある。これを使うと簡単にデスクトップアプリが作れる。便利。
簡単に言うとWebRTCを使ってカメラを起動している。あとはオマケで左したに明るさ調整と拡大縮小をつけているだけ。
導入してコード書くまでは2~3時間くらいで出来たんだけど、windowsをパッケージしても起動しないという問題があってそれの解消に時間がかかった。別にwindows版は作らなくてもよかったんだけど勉強のために一応作った。
作ったソースは全部githubにあげてあるので、クソコードをながめてください↓
詳しい技術的な内容はQiitaにあげてあります↓
チュートリアルレベルのものを作っただけなので、次はもっとまともなものを作りたい。でもElectronがどんなものか概要はわかってよかった。
アプリは雑にdropboxに置いてある。使う人はいないだろうし、そのうち非公開にする。
macは「ただの鏡.app」、windowsは「ただの鏡.exe」をクリックすれば起動できる。はず…。あんまりテストしてないからバグってたら教えてください…
mac用↓
macの場合は「開発元が未確認」と出ると思うので「ctrl」を押しながらなら開けるかもしれない。下記のURLを参考にして開いてください。
macOS Sierra: 開発元が未確認のアプリケーションを開く
windows用↓
アプリを作ってみて思った感想
当たり前だけど鏡アプリなんてもうすでに作っている人が何人もいた。結果的に自分で作るのが一番労力かかるしめんどくさかったのかもしれない。
「パソコンのカメラの画質ってそこまでよくないし、ダイソーに鏡を買いに行った方が早かったな」
と作ったあとに思った。
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