megayaのブログ

自由に書いてます。エンジニア系のこともたまに。仕事でライターとエンジニアやっています

【自転車(ママチャリ)日本一周】39日目:自転車のパンクと東尋坊と梅宮辰夫と

 

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(前日のブログ) 

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福井県の敦賀市で起床

 

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雨の音が強くて目を覚ます。今日も橋の下で起床した。自転車旅行で野宿するコツとして橋の下で寝るのが良いというのを早めに知っておいてよかった。雨対策になるし、誰もこないから快適なんだ、これが。

 

 

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昨日買った食パンにサラダとシュウマイを挟んで、シュウマイサンドにして腹ごしらえをする。正直パンに挟めばなんでも美味い。シュウマイは120円で7個くらい入っているんだからめちゃくちゃ得だよなー!

そんなシュウマイに感動しているうちに、気づいたら雨がやんでいた。よかったー!
まったく関係ないけど「雨が病んでいた」に誤変換するとヤンデレっぽいよね。

 

 

 

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そんなどうでも良いことを考えながら出発。前日の雨のせいか川も少し濁っていた。

 

今日の目的地は、石川県の加賀市だ。今日は道のりも海沿いなので地図をみた感じだとおそらく楽なコースだ。16時くらいには到着する予定だ。早い。

着いたらゆっくりと寝る場所を探して、ちょっと贅沢して甘いものでも食べようかな…

 

 

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ただ今日は途中で東尋坊という観光名所によらなければいけない。当時、僕はTwitterで日本一周を逐一報告しており、何人か応援してくれている人がいた。

そういった人達から様々情報を得ており、ものすごく助かっていたのだが、「〇〇には行った方が良いですよー」と教えてもらった観光名所には行きたくなくても行かなければならない辛さもあった。応援している人に教えてもらっておいて「行きませんでした!!」とは言えない。意外に律儀な性格なのである。

この考え方って応援している人に対してめちゃくちゃ失礼だけど、当時の僕は一刻も早く家に帰りたかったのである。早く楽になりたかった。その気持ちと応援してくれる人の気持ちのせめぎあいが常にあった。1/3の純情な感情だ。

 

ということで、とりあえず東尋坊を経由してからの加賀市が目標だ。よし、行こう!!

 

 

 

 

横浜…! そして地元に似ている呼鳥門へ


出発し始めてすぐは雨がふらなかったが、だんだんと天気が不安定になり始め、雨が降ったりやんだりを繰り返していた。

ああ、中途半端な天気が一番良くない。雨宿りするほどでもないけど、雨が顔に当たって鬱陶しい。いっそザアザア降りなら休む決心もできるのに。

 

 

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そんな感じでテンションダダ下がりの中で走っていて思わず七度見した。よ…横浜…!!!

ど…どうやら自転車日本一周という極限状態の中で、能力に覚醒してしまったらしいぜ…あまりにも家に帰りたいという想いが強すぎて、次元を捻じ曲げて身体が拒否反応を起こすことによって、高密度のエネルギーを発射し、心身が収縮することにより、地元である神奈川県の横浜までワープしてしまったのだ。

最高の能力に目覚めてしまった…ああ、これで旅も終わりだ…

 

と、くだらない疲れを誤魔化そうと色々と妄想してみたが、看板を見たときは本当に驚いた。まさか福島県にも横浜という地名があるとは…まあでも「街の横に海が多いから横浜にしよう!」って誰でも思いつきそうだもんな。

 

 

 

 

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そのあとはひたすら海沿いを走る。さすが横浜。海ばかりである。しかし神奈川の大都会横浜とは大違いである。森と山と海しかない。


ひたすら海沿いを走っていると、天気は悪いままだが雨もだんだん降らなくなってきた。これで気持ち的にかなり楽になった。

 

 

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ひたすら走っていると途中で広場があったので少し休憩していくことにした。なんか雰囲気が地元の城ヶ島に似ていて落ち着く。さっきも横浜通ったし何か神奈川と縁があるのかもしれない。

 

 

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この公演は越前加賀海岸国定公園に指定された一つらしく、公園の奥に歩いていくと大きな岩のトンネルがあった。

これは呼鳥門(こちょうもん)と呼ばれる洞穴で、今はただの歩道になっているけど、昔は国道で全国唯一の天然トンネルとして知られていたらしい。

地元の城ヶ島の馬の背洞門っていう観光名所もこんな感じの岩の洞穴なんだよなぁ…ますます地元に雰囲気が似ているような気がしてきた。

 

地元に似ている場所で少し休憩して、雨がまた振り始めるのも心配だったのですぐに出発することにした。公園には正直言って何もない…だがそれが良い!!

 

 

油断しているとあいつがやってくる

  

順調に海沿いを飛ばして走る。天気もだんだんと良くなってきたし、このまま行けば予定通り16時には目的地に着きそうだ。

今日は余裕だ。さすがに旅慣れしてきたのでそうそうトラブルも起きない。もはや俺を遮るものは何もない!!

 

しかし、そう思って油断したのがいけなかった。僕が鼻歌でミスチルのトゥモローネバーノウズを歌っていると、急に自転車に衝撃が走った。思わず前のめりになりそうなのを、なんとか身体を後ろに倒して耐える。

 

しかし自転車は無残にも大きな音を立てて走り続ける。

 

 

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※写真はイメージです

 

 

ガコン、ガコン!!


のんきに鼻歌を歌っていたせいで気が付かなかったが、歩道になんと階段の段差くらいはある縁石があったのだ。しかもそれが草で隠れていたために見逃していて、思わずそこにぶつかってしまった。

そこでぶつかって止まればよかったものの、変にスピードが出ていたためそのまま突っ込んでいき縁石を乗り越えて走り抜ける。

 

そして当然の如く両輪をパンク……

 

 

最悪だ…久しぶりのパンクでしかも両輪とは…
とりあえずパンク修理を始める。この旅で少しは出来るようになったので、前ほどパンクしてもイライラしなくなった。これが成長するってことだ。

 

まずは後輪を直して…それから前輪も直して…

30分ほどかけて両輪とも完璧に修復。どうだ!これが成長するってことだ!!!!

 

よっしゃいくぜ!!!!!

 

 

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※写真はイメージです



ぷしゅ〜〜〜

 

間抜けな音を立てて前輪の空気が再び抜けていった。なんだよ、直ってねーじゃねーかよ、馬鹿野郎、めんどくせーな…

 

しかしまだ大丈夫だ。僕の心は落ち着いている。僕はなにせ成長したのだ。この旅を通して数々の試練に耐えた。そして心も身体も強くなっているのだ。これが成長だ!!
もう一度だけ冷静にパンクを修理しよう。Be cool…

 

そしてそこから必死に20分かけてパンクを修理した。なんとか今度こそ修理することができたので、あとは空気を入れるだけ。

 

しかし、空気を入れている途中で、

 

バキッ

 

と小さな音がした。僕は自分の手に収まっている小型の空気入れを恐る恐る見てみると…空気入れが見事に折れていた。

うう、なんだこれ…八方塞がりとはこのことだよ…

おれは成長したんだ。大丈夫。冷静に対処しよう。大丈夫。おれは成長したんだ。大丈夫。おれは大丈夫。大丈夫おれは。おれは大丈夫成長。大丈夫大丈夫。大丈夫。大丈夫。だいじょぶ。だいじょぶ。だいじょぶ。だいじょぶ。だいじょぶ。だいじょぶ。kdsjkjfぢさjfdklfkdsjかfkdjkさjfdさjfkdjさf;jljsfkjdkぁjfかk

 

うわぁーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!
イライラするーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!

  

そっからはもう修理しても空気が入れらず、本当にどうしようもなかったので、ひたすら自転車を押していくしかない。成長?人間ってそんな簡単に成長しませんよ?

 

 

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そこからはひたすら自転車を押していく。 自転車の修理のために空気入れをどこかで借りたいが、海沿いとか山道が多く民家もお店もない。車もそれほど走ってねぇ。


そんな状態な中で30分ほど押してようやく個人商店のようなお店を発見。まさにメシア。助かった…!

 

と思って店員のおばちゃんに話してみたが、空気入れがなかった…辛い。こういうときって、自分のせいなんだけどそのときはめちゃくちゃイライラしていたので、おばちゃんに無性に腹が立った。ごめん…おばちゃん…

 

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※写真はイメージです

 

 

そんでまたひたすら30分押して、とある民家の庭先で遊んでいる家族がいるのを発見した。チャンスはそこしかないと思い、家族団欒でいる幸せな空間に鬼の形相で、事情を話しにいった。今思えば、汚れきった布を着た180cmある大男がボロボロの自転車押して急に家に押しかけてきたら恐怖しかない。

そして僕の雰囲気に押されたのもあったのか、空気入れを貸してもらえることになった。よかった…

結局、自転車の修理と押した時間合わせて2時間くらいかかってしまった。かなりのロスだ。急がなくては。

 

その家族にお礼を言って出発して再び走りだした。しかし、走ってすぐに自転車から妙な音がすることに気づいた。ブレーキをかけたときに前輪から何かがぶつかるような違和感がでるようになったのだ。

パンクしたときにどこかのパーツが曲がってタイヤに当たっているのかもしれない。しかし自転車に詳しくないので前輪を見てもどこがおかしいのかわからない。

自転車旅ではこういったトラブルは、精神的な不安やイライラが募っていくのだ。なにせお金に余裕がない。途中で資金が尽きたら本当に頼る人が誰もいないのである。

 

心に余裕はなかったが走るしかなかった。とにかく自転車を漕いでひたすら走った。今日はこのまま目的地に向かいたかったが、東尋坊にも寄らなければならない。パンクしたことで、より行きたい気持ちは薄れていた。だって東尋坊ってただの崖なんだろ…?

 

 

そして東尋坊へ

 

 

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東尋坊は波や風によって岩肌が削られた高さ約25メートルの崖のことだ。これほどの規模を持つものは世界に三箇所だけであり、地質上で貴重なものとされており、天然記念物にもなっている。

さっき見た呼鳥門と同じで、こちらも越前加賀海岸国定公園に属しているようだ。東尋坊の周辺にはお土産屋や、東尋坊タワー、遊覧船などもあって、観光名所として賑わっているようであった。

 

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ひぇ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

 

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綺麗〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!
景色良い〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!

 

なんだかんだやっぱり観光地に来るとテンションは上がる。脳みそが単純な仕組みの人間でよかった。行くまでがめんどくさくなるタイプなんだよね。

東尋坊はサスペンスの解決編でもよく使われているあの崖だ。おそらく片平なぎさや船越英一郎、平泉成あたりは何回も来ているだろう。

 

ただ、タワーや遊覧船に行く元気はさすがになかった。神の島って呼ばれる雄島もかなり景色が良いらしい。今考えるともったいなさすぎる。疲れててももっと観光しておくべきだった。

 

 

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辰兄〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

お土産屋に入ったら唐突に梅宮辰夫を見つけたから予想外すぎて一人ですげー笑った。しかもなぜかちょっと引き伸ばされてスリムになったパネルで妙に印象に残っている。

 

それから店内にはお土産の試食も多くあったので、いくつか食べて体力を回復した。甘いお菓子久しぶり…せんべいも美味い……!

 

景色には感動したし、辰兄には笑ったし、試食は食べれたし、なんだかんだ来てよかったな…!

 

 

ようやく加賀市に到着

 

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そして東尋坊から20kmほどは死ぬきで猛ダッシュで走った。なにせパンクで時間をとられすぎて、ゆっくり走ってたら19時過ぎの到着になってしまう。予定より3時間も遅れている。暗くなってくると車とぶつかりそうになって怖いんだ。


そんで必死に走りまくって19時前にはなんとか加賀市に到着した。そして気づいたら同時に石川県入りも果たしていた。

 

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これは朝に撮った写真。着いたときは暗かった

 

食料をスーパーで買って、橋の下を探したけどなかなか見つからなかったので、使われていなそうな倉庫を見つけてその周辺で眠ることにした。

 

今日はついてなかったな…ブレーキからも変な音がするし、また自転車行かないと。また金かかるな……

 

お金、お金、お金、お金。いつ資金が底をつくかわからないので、財布の中を見て残金を何度も確認する。ああ、温かい布団とお風呂に入りたい。やっぱり世の中ってお金なんだな…

 

奨学金を使ってこの旅に来ていることを棚にあげて欲望にまみれた脳のまま目をつむった。せめて辰兄が出てくるような笑える夢が見られることを祈って眠りについた。クラウディアーーーーーー!!

 

 

自転車日本一周の残金

 

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レトルトハヤシ¥88

おつまみごぼう¥58

食パン¥88

バターロール6個入り¥88

イカリングフライ¥139

缶じゅーす¥28×2

うどん¥37

ごはん¥89

お惣菜¥68

アクエリアス¥148

ドーナツ18個¥148

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計1024円

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残金:7万1733円
残日:54日

(残日は母に「3ヶ月以内に帰る」と約束したため、神奈川に到着するまでの残りの日数を記している)

 

 

 

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敦賀市(福井県)〜加賀市(石川県) 約80km

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