「ええ!もうそれは童貞と一緒なんじゃないですか?心が童貞みたいな?(笑)」
もう長いこと彼女がいないんだけど、童貞じゃないのに「童貞っぽい」と言われることがある。女子への接し方や考え方が童貞っぽいらしい。
確かに自分でもそう思うことがあって、やっぱり彼女いたときって自分に自信があったように感じたのだけど、5年以上くらい彼女できないと、いざ女の子と遊ぶときになると、
「あれ?女の子とどうやってしゃべるんだっけ?
ラテン語で話しかけるんだっけ?」
みたいなレベルにまで落ちている。ゲームが1から2になると主人公もレベル1になるじゃないですか?あれと一緒で女の子に対応できる能力もリセットされるみたいだ。
この前、女の子と話しているときにこういう会話があった。
僕
「もう5年くらい彼女がいなくてさ、彼女ができる気がしなくなってきたよ」
女
「え?やばくないですか?合コンとか行かないんですか?」
僕
「最近はほとんど行ってない。行ったとしても女子とどう恋愛になるのかわからなくなってきた(笑)」
女
「ええ!もうそれは童貞と一緒なんじゃないですか?心が童貞みたいな?(笑)」
この言葉を聞いたときに、「ああ、なるほどな」 と思った。そうか、使ってない能力は退化していくのか。女の子と話す自信とか振る舞い方とかも人は失っていくのか。
目に見える若さや、感じることのできる筋力の衰えと違って、「女の子に対して」のスキルの衰退は自分は感じとれていなかったのかもしれない。彼女の言葉を聞いてハッとした。
「心が童貞」とは上手いことを言ったもので、たしかにもう童貞と言っても過言ではないのかもしれない。今いきなり女性に夜誘われたら、僕がやることはおそらくスマホでマニュアルを見ることだ。中学生の行動となんら変わらない。
もうだんだん感覚も狂ってきて、友達とそういうことを話すときに「セ◯クス」って言葉を使いません。もう僕からしたら神々しい存在なので「おセ◯クス様が降臨した」って表現するくらいだからね。
僕からしたら蜃気楼みたいな現象と同じだ。実際にありえない存在だ。「え?この前の女の子と遊んだ夜って、まさかお前におセ◯クス様が降臨した?」って感じで使っている。
身体は童貞を卒業していても、心は童貞っぽい人って僕みたいに何人かはいると思う。そういう人は女の子と話せないわけでなく、ただ単に恋愛に発展することもないし、女の子に対しての考えがネガティブな場合が多いと思う。
共感できるかはわからないが、例えば僕の場合は女の子に対して以下のようなことを考えているときがある。
・合コンなどで女の子と話していると「本当はあっちのイケメンと話したいんだろうな」と考える
・女の子と手が触れたときや身体があたったときに「気持ち悪い」「汚い」って思われていると感じ申し訳ない気持ちになる
・派手な女の子は基本的に自分のことを馬鹿にしてると思ってる
・飲み会などでは普通に話せるけど「この状況をどうやり過ごすか」「どの質問をしたら場がもつのか」しか考えてないので常に気を張っている
・ボディタッチが多い女の子がいると「このあとネズミ講とかに勧誘されるんじゃないいか?」と犯罪の臭いを感じる
・女性に下ネタを言わないのがカッコイイと思っている(そもそも言えない)
・合コンなどでメンバーにイケメンが一人でもいないと、女の子に申し訳なくなるので「俺が抜けるからカッコイイ人を誘ってよ」と言って断る
・女の子から自分に質問があっても「多分興味ないけど気を遣って話をふってくれているんだろうな」と思う
うん、あれだわ。自分で書いておいて思ったけどこれは「心が童貞」って言われても仕方ないわ。
僕もこの性格直したくですね。色々と試しているんですよ。そもそも僕は初対面の人と話すのも得意ではない。
だから、オードリーの若林さんがラジオで「ガールズバーに通っていたら人見知りが直った」という話を聞いたときに「なるほど!」と思って実践してみることにした。
少し前に何度か一人でガールズバーに行っていた。そんなに楽しくはないしお金もかかるだけなのだが、訓練だと思えば我慢できる。
そんな色々な覚悟をしてガールズバーに行っていたら冒頭の会話になり、「心が童貞」と言われたわけですよ。初対面が苦手なのを直しに行こうと思ったら、まさかトドメをさされるとは思わなかった。傷口に塩どころじゃなくて傷口にバトルアックスくらいの威力はあったと思う。致死量。
「あたし男みたいにサバサバしてるから思ったこと言っちゃうんだよね」
って言われたんだけど、サバサバしてるって宣言すれば何言っても許される免罪符が手に入るわけじゃないからね。
ただそのときの僕は当然の如く言い返すこともできず「心の童貞ってなんだよ!きついわー!(笑)」とか適当な相槌売ってヘラヘラしてるだけでしたからね。家に帰ってから吐くまで飲みましたよ。
僕は今年で27歳になった。「まだ焦る年齢じゃないよ」とか言われるだけど、この性格を直さないとなかなか難しいと思っている。周りの友人たちも結婚して子どもがいる人もいるし、最近飲み会で地元の友達に会うと会話の内容がそういう話題が多くなってきた。Facebookのタイムラインが幸せに満ちている。だからTwitterが大好きだ。
「子どもが1歳になって〜」
「そろそろ結婚をしようと思っていて〜」
「マイホームを買おうか迷っていて〜」
そんな会話の中で、
「女の子が苦手で最近ガールズバーに通っているんだよね!!」
とか言ってたらアホみたいじゃないですか。周りが戦場に向かうために準備をしているときに、防弾チョッキとブリーフだけで戦場に向かっていくようなもの。「なんで防弾チョッキだけ着ているんだよ。あいつ実は冷静だろ」ってピエロを演じたつもりが逆に恥ずかしい指摘されるくらいな感じですよ。
周りが進歩していく中で未だに僕は女の子が苦手だ。でもそんなことを言っている場合ではない。もう子どもではないのだ。合コンでも婚活でも友達の紹介でもなんでも良いから、現状から脱出しなければならない。
とりあえずは女の子が苦手なのを克服するために、今日は久しぶりに夜の街に繰り出してガールズバーに行こうと思う。
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