megayaのブログ

自由に書いてます。エンジニア系のこともたまに。仕事でライターとエンジニアやっています

【自転車(ママチャリ)日本一周】7日目:三重の鰻の最高さと久しぶりの温かい布団

 【前回のあらすじ】

和歌山を目指していたはずが、全然違う道を走る

自転車がパンクする

パンクを修理するも再びパンクする

iphoneが電池切れになる

タイヤのパンクが取れて紛失

地獄

 

 

 

前回の日記

 

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というわけで前回、絶望の縁に立たされていた僕は意を決してドアを開けた
外は炎天下であり、扉を開けると中から涼しい風を感じた

 

「いらっしゃい〜」

 

関西なまりの明るい声で僕を迎え入れてくれた
店内は昔ながらの喫茶店という感じで、お客さんが6~7人ほどおりカラオケを楽しんでいた

僕は絶望の縁に立たされており、さぞ顔も真っ青だっただろう 

楽しい空気の中で入ってくる死神のような男
お客でいた人たちも一瞬僕を見るが、みんな見てみぬふり状態
というかカラオケに夢中

 

僕は店員らしきおばさんに声をかけて、自転車がパンクしたことを伝え

 

「自転車屋ってこの辺りにありますか?」

 

と聞いてみた

おばちゃんからの回答は絶望的だった

 

「ここから数kmは行かないと、多分ないんやないかな。
市街地まで出んとな、、、」

 

 僕は本当にうなだれた
神も仏もあったもんじゃない、、、

 

もうやめよう、、、

本当に旅を終了して、家に帰ろう
市街地まで行かなきゃならないなら諦めよう

 

僕は本当に絶望し、

「ありがとうございました、、、」

そう小声で言い、店を出ようとしました
僕が店を出ようとすると、おばちゃんが声をかけてきました

 

 

「兄ちゃん、そんなボロボロでどうしたん?
理由話してみな」

 

 

そう言われ、僕はもうどうとでもなれと思い、促されるままに席につきおばちゃんにこの旅をしていて、パンクしたことを伝えた
僕はほぼ涙ぐみながら話していたと思う。最後に、

 

「旅をやめようかと思っているんですよね、、」

 

そう口にした瞬間に、おばちゃんは腕を組んで考えこむ仕草をした

 

「とりあえずコーヒーご馳走するから、ゆっくり涼んでいき」

 

と言いアイスコーヒーを入れてくれた
炎天下の絶望の中で自転車を押してきた僕にとって、このコーヒーは最高に美味しかった
なによりおばさんの優しさに感動した

 

おばさんはカウンターを出て、カラオケを楽しんでいた一人のおじさんに何かを話して、一緒に外に出て行った

とりあえずあと少し休んでから、市街地の方に向かって電車に乗って帰ろう
僕の中でそういったことを考えてぼーっとしていると、おばちゃんが戻ってきて、いきなり店の中で、

 

「今日は用事ができたから、お店早めにしめるよ」

 

と言い出した

お客も「???」で、僕も「???」となったが
おばちゃんと一緒に外に出ていたおじさんが、お客さん全員に何やら話して、みんなすぐに帰る準備を始めた


閉店ならばとりあえず僕も外にでようと思い席をたとと思った。
立ち上がろうとした時に、おばちゃんにまた声をかけられ

「兄ちゃんは座っとき」

と言われた
またも僕の頭に???が浮かんだが、とりあえず言われたままに座る

 

おじさんたちが出て行く時に

 

「がんばれよ兄ちゃん!」

 

と仕切りに声をかけてくれた
ん??なんでみんな旅のこと知ってんだ?

頭の中はハテナでいっぱいだった
おばちゃんの次の一言に僕は驚いた

 

「とりあえず自転車をわたしの車に載せようか
自転車屋までは車で載せてってあげるよ」

 

そう言われ僕は一瞬ぽかんとした
どういうことか理解するのに少し時間がかかった
そして、条件反射的に、

 

「え、いや、そんなの悪いですよ!」

 

と言っていた
しかしおばちゃんは譲らず、

 

「客も返してしもたし、次の用事までは時間があるから乗って行き!」

 

そう良い扉に手をかけ「自転車乗せよか」と僕に言ってくれた
僕は心の底から頭をさげ

 

「ありがとうございます!!!」

 

とお礼をした

さっきおばちゃんはお客の一人と自転車を外に見に行っていようだ
それで、お客のおじさんと話し「この荷物とこのパンクの感じだと、数km先の自転車屋に行くのは厳しい」と判断したらしい
そこで、店を早めに閉めて僕を送ってくれることにした
お客さんが僕が旅をしていることを知っていたのは、一緒に外に出たおじさんが、他のお客さんに説明していてくれたみたいだった

なんてやさしい世界!!!
奇跡も、魔法もあるんだよ
優しすぎる!!!ガンジーのような人だ!!!!

 

そして、自転車を無理やり軽自動車に積み込み、おばちゃんの店じまいを待って、一緒に車に乗り込んだ

車の中では改めて僕の旅の話をキチンと話した

家を出たこと

神奈川から来たこと

大変だったこと、辛かったこと

野宿していること

楽しかったこと

今日パンクしたこと


おばちゃんは僕の話を聞いている途中でまた考えことをしていた
そして、僕に衝撃の一言を放った

 

「そんなら、うちに泊まれる場所があるから泊まっていき!」

 

えええええええええええええええええええええええええ

ええええええええええええええええええええええええええええええええ

 

 

良い人すぎる!!!!
やばい!!
ガンジーとマザーテレサを足したような優しさ!!!

僕は本当に驚いた

 

「えっ、良いんですか?」

 

僕がそう言うと、おばちゃんは「使ってない部屋やから、何も気にせんでええよ」と僕に言ってくれた 

 

 泣きそうになった
こんな見ず知らずのやつに、いきなりこんなに無償の好意を示してくれる人が他にいるんだろうか

 

「なんで、ここまでよくして来れるんですか?」

 

僕がそう聞くと、おばちゃんは

 

「私はな、出会いを大切にするっていうのを、自分の人生の信条にしてるんよ
誰かが誰かに手を指しのべる。誰かが誰かを助ける。
それって実は当たり前のことで、それをやっていけば、自分のためにもなるんやないかな」

 

と言った
僕は心の底から感動した
「出会いを大切に」それを口にするのは簡単だけど、ここまで実践できる人はなかなかいないと思った

話を聞いていると、おばちゃんは、さっきの昼間のカラオケ喫茶の他に、夜はスナックをやり、さらには演歌で曲も出しているとのこと

 

「自分の好きなことをしなきゃ、しょーがないやろ
人生は一回やし、自分の人生も出会いや」

 

 僕は車でおばちゃんと話ながら、今までの自分を考えてみた

 



今までの人生で、自分が夢中になって、何かがむしゃらに努力したことはあっただろうか

今までの人生で、やりきったことがいくつあるだろうか

今までの人生で、自分をことを考えないで誰かのために尽くしたことはあっただあろうか

これからの人生で自分は努力して、頑張って生きていけるのだろうか

 

僕はこのときある決心をした
家をでるときは中途半版な気持ちで、

 

「ちょっと旅して帰れば良いやww
ブログで適当に「日本一周します。」とか言っとけばなんか得ありそうだしww」

 

くらいに思っていた
しかし僕はおばちゃんと話すことである決心を固めた

本当に日本一周してやろうと
自分自身でこの旅をやりきってやろう
自分の力でこの旅はガムシャラに走りきってやろう

僕はそう決心した
この旅で改めて、ここから始めようと思った

僕がひそかに決心を固めていると、車が止まった
どうやら自転車屋についたようだ

自転車をおろして、自転車屋と話してパンクを直してもらおうと思った
しかし、自体はパンクにとどまらずもっと深刻だった

車に載せるときに、無理やり詰め込んだもんだから、ハンドルが変な方向に曲がり、自転車のブレーキをねじ切ってしまったようだ

僕はこの旅で改めて決意をしたばかりだったので、なんとか直してもらえないか交渉してみた
しかし、自転車屋のおじさんは、

 

「あまり見ないタイプの自転車だから難しいな、、、
パーツを取り寄せた場合でも10日くらいかかるかもなぁ」

 

と言われ、また僕は絶望した
やっと自分の中で旅をする決意ができたのに、、、、

 

「いったん実家に帰って態勢を立て直した方が良いんじゃないか?」

 

とまで自転車屋のおじさんに言われた

僕がまたうなだれていると、おばちゃんから

 

「ほんなら、新しい自転車買ったら?

ママチャリやったら安いやろ?」

 

と言われ、僕はハッとした
そうか、、、自転車を買えば良いのか!
確かにスポーツタイプの自転車は買えないけど、ママチャリであれば買える!!
当たり前のことだったけど、絶望していて気が付かなかった


僕は自転車屋でママチャリを買うことを決め、明日の朝に取りに行く段取りになった
そして再び車に乗り込んだ

おばちゃんの家にお世話になることは決まっていたが、どうやらが用があるらしく、すこし時間を潰してて欲しいとのこと
時間をつぶすにしても、僕は携帯の充電がなかったので、連絡が取れなかった
それをおばちゃんに伝えると

 

「良いとこあるで!」

 

と言われ、車をに揺られて連れてこられたのが、なぜかパチンコ屋だった
おばちゃんは僕に1000円くれ

 

「これで少し時間つぶしててや」

 

と言い、走り去っていってしまった

なぜパチンコ屋なのかはさておき、1000円をくれたことにも感動した
どこまで良い人なんだ
ガンジーとマザーテレサとバファリンをかけ合わせたような優しさだ!!!!

 

とりあえず僕はパチンコ屋に入り、携帯をお金を払えば充電できるやつに接続した

そして

 

「俺は変わるんだ!!!
今までなにもやり切ったことない俺は、この旅でやり切る自分になるんだ!!
俺はやる男になるぞ!!!!」

 

と意気込んでいた僕は、見知らぬ土地でパチンコに興じていました
炎天下で自転車を押していた自分が、今の自分を想像出来るでしょうか?

そして、早い段階で1000円が飲まれると、僕は迷いました

 

あと1000円、、、自分の金を使うか、、、、

 

しかしこれは旅の大事な旅の資金、、、

 

1円でも大事にした、、、ただ、明日は自転車を購入する

 

その金額は旅には痛手、、、ならばパチンコで取り返す!!!!!

 

ここでやらなきゃ負け組!!!

 

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とカイジ張りにクズっぽい考えをしながら、面白いように吸い込まれていきました


当たらないパチンコに疲弊しているところに携帯に連絡が入り、おばちゃんと合流することになりました
結局大事な旅の資金を2000円擦りました

2000円など少なく感じるかもしれませんが、僕の旅では1日500円以内で生きていけるので、4日寿命を縮めたに等しいです

 

まさにクズ、、、、

 

おばちゃんと合流したものの、おばちゃんは夜はスナックの仕事があるらしい
そこで、スナックの近くで夜ご飯を食べてから、スナックに来て欲しいと言われた

車を走らせ、僕は店の前で降りて驚愕した
なんと、、、、

 

 

 

 

「うなぎ」の店だった!!!

 

 

 

ええええええええええええええええええええええええええ

うえうえうえうええううえうえうえうえううえううええううえうえうえうえ

あqwせdrftgyふじこl

 

まじで今度も本当に驚いた
うなぎをおごってくれるらしい

本当にどう感謝したら良いのかわからない
もう、ガンジーとかマザーテレサとかバファリンなんてもんじゃない、菩薩やで!ここに観音菩薩様がおるで!!!!

 

ということでうなぎを堪能しました

 

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汁物も中にうなぎの白焼き入ってるし、、、

いや何この贅沢、、、、
ここが天国?
玉子焼きの中にうなぎ入ってるよ
写真に指も入ってるよ、、、

 

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兎にも角にも最高や!!!
こんなにうまい飯は久しぶりだった

久しぶりというか今まで食べたご飯の中でも上位!!
ろくなもの食ってなかったから最高にうまい

 

そんでその後は、経営されているスナックへ


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中に入るとお客さんもカウンターで埋まっていて、カラオケなどを歌っていて楽しそうだった
ずっと一人だったから、こんな楽しげな空気ひさしぶり

 

そして

 

そして、そして

 

 

 

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久しぶりのビーーーーーーーーーーーーーール

くはぁーーーーーーうめぇーーーーーーーーーーー

 

そんなこんなでお客さんとも談話しつつ、なぜかカラオケを歌わされつつ、10時過ぎまで飲んだり食べたりの幸せタイム

しかも、お店を閉めてお客さんが帰るときに、

 

「兄ちゃんがんばれよ!これ取っとけよ!」

 

と、談笑したおじさんから1000円をもらう!!!
くー、、、何だ三重!!
良い人しかいない!!!

そんでお店を出た
幸せなひとときだった

しかもこれで屋根付きの場所で寝られるなんて、、、
これ以上の幸せありますか?
僕はこれ以上の幸せがあったら知りたいです

 

そんな幸せをかみしめていたら、車が止まりました
お?ついたのかな?
そう思ったら、おばさんはまたまたまたまたまた僕が驚くことを言いました

 

 

 

 

「お風呂入っていくか?」

 

 

 

 

 

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ふぇえぇっぇぇぇぇっぇえっぇぇぇぇぇーーーーーーーーーーー

温泉!!!!!!
何やねん!!!!!!
最高すぎる!!!!!!!

もうね
本当に最高ですよ
ここのお金も全額出してもらってますからね

なんなのこの人、、、
観音菩薩なんかじゃないよ、、、全知全能の神だよ、万物を生みし神だよ、、、

 

そんで車に乗り込み、ようやく泊まらしてもらう家へ

 

 

 

 

 

 

 

 

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なんと、、、、

 

 

寝る前に、、、、、、、

 

 

スーパーよって食料や必需品などを買ってもらいましたーーーーーーーーーーー
ひゃーーーーーーーーーーーーー

 

なんなの本当に俺のために今日だけで1万以上は使っているからね
その上で泊めてくれるなんて、、、、

 

本当に良い人すぎる
もう神なんかじゃないよ、、、地球だよ、このおばさんは地球そのものだよ
僕らが毎日生活している地球の化身だよ
大地が僕を助けてくれたんだよ
ありがとう!!!地球!!!!!!

 

 

そして僕は久しぶりのベッドにつき、今日の出来事を反芻して、本当に感謝した
自転車がパンクして旅をやめようとしたけど、おばさんのおかけで本当に助かった
もしも、あそこで助けてもらえなかったら本当に旅をやめていたと思う

 

そして、世の中に無償でこんなにも、他人に対して何かができる人がいるということに、本当に驚いた
自分にはその気持はなかったし、本当に尊敬できることだと思った

 

この旅をしっかりと終えて
しっかりとやりきって
自分のすべてをだしきって

 

今の自分から少しでも変わっていたい
この先に何があるかもわからないけど、損得考えずにとにかくやりきりたい

そう心から思い、改めて決意した
とにかく「日本一周をやり切る」という意思がものすごく固まった日だった

 

そんなことを決意をしたところで、眠気が一気に押し寄せてきて、深い眠りについた

 

 

 

 

 

三重県 香良洲公園 〜 三重県 津市

距離:約10km

 

(今回は一旦進んで戻ってきたので、全然進んでないです)

 

 

 

 

そんな感じで長い長い7日目が終了
本当にこの日は色々ありすぎてすごい一日だった

でも自分の中でもこの日のことは鮮烈に覚えているし、本当にこの日があってよかったと今でも思える

 

本当に感謝
すべてに感謝

ガンジーの非暴力に感謝し、

マザーテレサの愛に感謝し、

バファリンの優しさに感謝し、

観音菩薩の慈悲に感謝し、

全知全能の神の力に感謝し、

地球の存在に感謝し、

 

その頂点に立つおばちゃんに感謝!!!!

 

 

 

 

 

 

人にやさしく 全4巻 DVD-BOX

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