箱根峠
箱根峠(はこねとうげ)は、神奈川県足柄下郡箱根町と静岡県田方郡函南町の境に位置する峠。箱根山の外輪山を越え、標高は846m。 唱歌『箱根八里』では「箱根の山は天下の険 函谷関も物ならず」と詠われた。冬季は路面凍結に注意を要する。
wiki参照
人生のうちに地獄をみることが何回あるだろうか
「おまえの経験で地獄とか笑わせんな」
と言われても仕方ないですが、当時の僕からしたら、これ以上のキツさは味わったことのない
箱根峠
ほんとに地獄でした
、、
朝起きて歩道橋を見上げて驚く
ここはどこだ?
見たことない天井だ
ああ、そうか野宿したんだな
と改めて思い出す
テントは作らなった
初日にかなり苦労したたので、めんどくさくなっていた
なのでマットを敷いて、ジャンパーにくるまって寝ていた
通報されても文句言えないな、、、
今日も筋肉痛がひどい
ケツもさらに痛い
身体は痛く疲れはあるもののまだ精神的に元気はあった
そういえば昨日は 謎のキャラクターを見た!
こっちだヨウ平!
うるせー!!
よし!箱根!
超えてやるぜ!
ここを越えればとうとう神奈川越えるぜー!
初の県越えイェイ!イェイ!
イェー!!
、、、
そしてぼくの辛い戦いが始まった
開始からすでに坂
僕は勢いよく漕いだ
漕いだ
ひたすら漕いだ
とにかく漕いだ
めちゃくちゃに漕いだ
すごい進んだ!
そんな気がしたが、漕ぎ始めてから5分であきらめた
無理だわ!!
荷物のせた自転車で、坂を何十分も乗ってられるか!!
とにかく押すことに決めた
しかし箱根は風景がおもしろい
古風な建物が多く、千と千尋みたいな造りもあっておもしろい
そんな観光気分だったが、途中から風景が変わらなくなると、一気に疲れが増してくる
ほんとにひたすらに坂なのだ
自転車を押せども押せども景色は変わらず
ほんとに重いんだこれが
荷物を引く牛ってこんな気持ちなのか
最悪だ
頭の中でドナドナ、ドナドナとメロディが流れつつとにかく押す
地図はない
iPhoneは電池が心配なのであまり使えない
距離がわからない
そのことがさらに疲労を感じさせた
ゴールのないマラソンをやらされてる気分だった
本当に景色が変わらない
とにかく押す
10分進んで15分休む
少しづつしか進まない
まさに牛歩
ゆっくり進む
一歩一歩
足をだしてほら
ワンツーワンツー
1日1歩3日で3歩
3歩進んで2歩下がる
人生はワンツーパンチ
ってやかましいわ
幸せは歩いてこないじゃないわ
いま歩いてるわ
そんなんでとにかく必死に押した
足は痛いし手も痛い
腰も痛い
坂が終わらない
とにかく坂、坂、坂、坂、坂
途中途中の、小さい滝のような場所があり涼んで休憩
道路で何回も休憩してたから、車からしたら相当邪魔だったろうな
そしてとにかく進んで行くと
分かれ道にでた
どっちに進めば、、、?
よし一瞬だけiPhoneで地図と場所を確認しよう
なるほどなるほど
こっちが近い道なのか!
と思い大通りを外れて、iPhoneの指示に従い少し細い道に進む
がしかし!!!!
これは罠
iPhoneの地図って、最短の距離を示すわけですよ
だから道の険しさとか、細さとか考慮してないわけですね
特に当時のiPhoneの地図は、複数経路とか示さない仕様でしたからね
そんなんで坂を登り
細いほうに進んで行くと、さらに急な坂に出会うことができました
え?なに魔界の入り口?
もうほんとに地獄
店もない
自動販売機もない
飲み物もない
食べるものもない
ゴールもわからない
ないないない愛じゃない
とにかくきつかった
イライラが半端なかった
ゴルゴすら背後に立てない殺気を放っていたと思う
足はがくがく
腰もがたがた
この坂を戻って下っていったら、一瞬で楽になれるんだろうな
と帰ることが何度もよぎった
そして苦労の末
ようやく頂上へ
わーーーーーーーーーー!!!!
思わず看板見つけたときは、ほんとに叫びましたね
6時間近く坂を押していました
そりゃ喜びたくなるわ
よっしゃーーーー
こっから下りだぜ!!!
しかし水と食糧がない、、、、
お腹がほんとに空いていました
ヘロヘロで頂上の喜びも半減
なんだよ頂上に売店とかねーのかよ、、、
しかし坂を少し下ると、、、
芦ノ湖が!!
そしてなんとコンビニ発見!!!!
人生で一番コンビニ見つけてうれしかった瞬間ですね
神速ですぐにカップラーメンと、おにぎり、お茶を購入
カップラーメンを待つ時間が、これほど長く感じたのも人生で一番でした
カップラーメンを一口した瞬間に泣きました
うめぇ
世の中にこんなにうまいものがあるのか、、、
そう感じるくらい、お腹も空いていたし、精神的にもまいっていました
芦ノ湖に観光にきてた人は思ったでしょう
コンビニの前で、泣きながらカップラーメンをがっつく小汚い男
こいつは間違いなく浮浪者だ
しかし、そんな目線も気にせずがっつく
無我夢中で食す
世界一うまかった食事を終え、芦ノ湖で10分ほど休憩して、すぐに出発した
なにせ頂上超えましたからね
あとは下りだけだぜ!イェイ!イェイ!
イェー!!
ってね
そんなわけありませんよね
湖があるってことは山に囲まれてるわけですよ
なので再びの上り坂ですよ
地獄です
下り坂だと思っていたので、ほんとに心から箱根が嫌いになりました
金持ちになったら、温泉をすべて買い取って、トイレの組み水にしてやろうと思いましたよ
とにかくまた押して上る
しかし7時間上っていた僕の精神はもはや無我の境地
何も考えず押すのみ
ひたすら押して下り坂がすぐに見えきました
こっからの下り坂はほんとに天国でした
世界を手にした気分でしたね
爽快さが半端じゃない!!
登り切ったあとの下り坂は、なににも勝るし、なにより景色が最高でした
幸せやー!
わいは宇宙一の幸せもんやー!
そしてあっとゆうまに静岡に突入!!
機嫌がよすぎて三島市に入ったときに
「みしまる〜みしまるまるまる〜
でっかいわーでっかいわーみしまる!」
と何度もリピートで口ずさんで坂を下る
そして静岡に突入
4時前くらいだったけど、ちょうどいい河原を見つけたので、今日はここで寝ようと思った
土手でゆっくりしながら今日の感傷に浸る
今日はよくやったなー
がんばった!
お疲れ!
今日くらいはいいもの食べよう!!
しかし、そんな感傷にひたる僕の背後から声が、、
それは
おじさんなのか
おばさんなのか
女の子なのか
天使か
悪魔か
魔王なのか
父なのか
はたまたゴルゴ13なのか
なんと・・・
次回に続く!!!!!!!!!!