megayaのブログ

おもしろいと思ったことを書きます。デイリーポータルZでも記事を書いてます。

怖い人やギャルにギャップがあると「良い人だ!」ってすぐになるよね

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人間はギャップというものにすごく弱い生き物だと思う。怖い人が少し優しくすると、いつも優しい人より20倍は優しく感じるはずだ。

例えば少女漫画などで、同じクラスの荒ぶれもののヤンキー男子が雨に濡れている子犬を胸に抱えて「へっ、お前も一人かよ…」と優しく語りかけているのを見たら、主人公は間違いなく恋に落ちる。犬と雨は絶対だ。タモさんがサングラス外さないくらい絶対だ。

「怖いと思っていたものが優しかった」っていうのはわかりやすいギャップだよね。漫画やドラマでも定番になっているし。


ということで今日は、怖い人やギャルのような人たちがやると「あれ?この人いいひとなのかな?」と思ってしまうギャップあるあるを書いていこうと思う。

 


・車で家まで送ったら、車が見えなくなるまで外で見送ってくれる


・車が全然通らない道路でも信号待ちをする


・見た目ギャルなのに料理がめちゃくちゃ上手い

 

・兄弟がいて幼稚園の送り迎えをしている

 

・お母さんと二人で買い物に行く

 

・お酒が飲めない。ほろ酔いで泥酔する

 

・家でプチトマトを育てている

 

・ホラー映画で怖がり一人でトイレにいけなくなる

 

・電車の狭い座席で左右に邪魔にならないように、できるだけ小さくなって座る

 

・アニメが好き。同人誌を自分で書いている。

 

・家で猫を飼っていて、しゃべりかけるときは赤ちゃん言葉

 

・「あたし昔は悪かったからさ」って言ってる癖に、タバコ吸ったことない。理由が「子供が出来たときを考えている」

 

・居酒屋で誰かがお酒を飲み終わったのを見計らって、あたかも自分のついでのように「おまえも何か頼む?」と毎回聞いてくれる

 

・「おまえはほんとにだめだな」「おまえ何やってんだよ?バカにしてんの?」と普段は「おまえ」って呼んでくる癖に、良いこというときは「俺は〇〇と出会えてよかったよ」と急に名前で呼んでくる

 

・カラオケに全然行きたくないのに連れていかれたときに、「歌いたくないんだって?実は俺もだよ」と言って隣に座ってしばらく話してくれる。だけどだんだんと酔いも回ってきて、(1曲くらい歌いたいな…)と考えていたところで「あー俺なんか歌いたくなっちゃった、一緒に歌おうぜ?」と言って自分の恥ずかしさを隠して誘ってくれる。

 

・学校でウサギを飼っていて僕はずっと可愛がっていた。夏休みに入り僕らのクラスはウサギの当番を代わりですることになったが、クラスのみんなは口々に「めんどくさい」と漏らしていた。ウサギの当番はくじ引きでペアを決める。一人で掃除をしていりうとうさぎが逃げてしまう可能性があるからだ。ペア決めでくじを引き終わったときに僕は愕然とした。僕の相手がクラス1のヤンキー女子である梨沙子だったからだ。最悪だ。梨沙子はくじを引いたあとは、教室の端っこで机に突っ伏して眠っているようだった。畑農家が多い田舎の学校では珍しい金髪が風でゆれていた。ウサギの当番には興味がないのだろう。僕は別にかまわなかった。ウサギは嫌いではないし、怖い女子と一緒に当番なんてまっぴらだ。
----- そしてときは進んで夏休み。いよいよ当番の日がやってきた。僕は自転車で学校まで飛ばした。「ウサギは寂しいと死んでしまう」そう聞いてたことがあるので急いで飛ばした。ウサギ小屋に着いたときにとある異変を感じた。誰かがいる気配がするのだ。僕がそっとウサギ小屋に近づくと、明らかに誰かがひと目でわかる金髪がすぐに目に入った。梨沙子だ。彼女はいつもは見せないような笑顔でウサギを抱いていた。僕がその予想外の姿に驚いてしまい、思わず「え?」と声をあげてしまった。梨沙子は身体をビクッとさせたのちに、すぐに顔を真赤にしてウサギを手放し、ぶっきらぼうに「何見てんだよ」と一言吐き捨てた。僕はそれがおかしいようなくすぐったいような気がして笑ってしまった。梨沙子は相変わらず顔を真赤にしていた。
っていう感じの女の子。

 

・ウサギの当番はペアで一週間担当することになっていた。僕は梨沙子と一緒にウサギの飼育をしていくうちに彼女に対するイメージが大きく変わっていった。彼女の家は昔からある大地主で、梨沙子の両親には誰も逆らうことができなかった。学校の先生にしても子供である梨沙子にヘコヘコするほどだ。子供ながらに誰もがそれらを察しており、梨沙子には自然と全員が一線をひいていた。彼女は常に誰かを従え、金髪を揺らし堂々と歩いているように見えた。僕は彼女のことを話したこともないのに、裏で悪いことをしている不良だと勝手に思っていた。しかし、梨沙子は登板が始まってから一日も飼育をサボることはなかった。むしろ僕よりも先に来てウサギを愛でてているくらいだった。(僕が来たのを察すると抱くのをやめるのだが)
一緒にいるうちに僕はとある違和感を感じた。2人でいるときの梨沙子は教室にいるときとまったく違うのである。表情はコロコロと変わるし、ぶっきらぼうながらも楽しそうに話してくれた。教室での彼女の周りには自然と女子の輪が出来ているが、梨沙子が何かをするでもなく無愛想に周りの話に合わせてうなずいているだけであった。教室にいる全員が梨沙子に対して薄い膜をはっているのかもしれない。それはもちろん僕も例外ではなく。まるで腫れ物を扱うかのように。梨沙子はその空気に気づいているのかもしれない。

飼育係もいよいよ最終日を迎えたと同時に、夏休みも今日が最後だ。飼育小屋に到着するときに、「あと一日で終りなんだな」と思うと少し寂しさもあった。なぜそんな気持ちになったのか、その時はわからなかった。思春期だった僕は自分の気持ちに気づかないフリをしていたのかもしれない。

ウサギ小屋に行ってみると、いつも先にいる梨沙子の姿が見えなかった。だけどあれだけ楽しそうにやっていたのだから、しばらくしたら来るだろうと思い掃除を一人で始めた。しかし1時間経っても梨沙子が来る気配はなかった。

一週間ここに来て彼女と仲良くなっていた気持ちは急激にしぼんでいくように感じた。やっぱりそうだよな。きちんと役割を守るようなやつじゃないよな。僕は心にぽっかりと穴が空いたような気持ちになった。彼女はなぜ来なかったのだろう。そればかり考えていると、背後でかちゃりと小さな音がした。「梨沙子が来た」と胸の高鳴りを感じたが振り向いてもそこに人影はなかった。「なんだ…気のせいか」そう思っていた次の瞬間に僕は嫌な予感がした。飼育小屋を端から端まで見渡したときに悪寒がした。ウサギが1羽いなくなっていたのだ。思わず僕は小さく叫んだ。さっきの音はウサギが出て行く音だったのだ。カギを閉め忘れ、扉が少し開いていたのであろう。

僕は必死にウサギを探した。校内を走り回ったがどんどんと日は暮れていく。しかしウサギはちっとも見つからなかった。
僕がウサギを逃してしまった。その事実を誰かに伝えるのが怖くかった。僕は気がついたら自転車に乗って家に帰る準備をしていた。「何も言わなければバレることはない」自転車にまたがって校舎を出ようとした。すると息を切らして汗だくになった梨沙子が僕の目の前に現れた。僕はウサギを逃してしまった事実を隠すために平静を装った。彼女は僕に「帰るの?」と一言聞き僕が頷くと「ふーん、そっ。じゃあね」とつぶやきウサギ小屋に向かっていった。僕は彼女を見ることができず、自転車にまたがり全速力で家に帰った。

家についてすぐに布団をかぶり、ガタガタと震えた。もう終わりだ。梨沙子はすぐに1羽いないことに気づくはずだ。ウサギを逃したことを学校中に言いふらされてしまう。僕はそれが怖くなり、次の日は学校に行くことが出来なかった。怖くてどうしようもなくて布団にずっとくるまっていた。

2日後、僕はようやく学校に行く決心をした。のろのろと起き出して準備をする。胃が重い。校舎に一歩づつ近づくに連れて足が鉛のように重くなる。教室に足を踏み入れると一斉に全員が僕を見た。嫌な汗が止まらない。

しかし、予想外なことに全員が明るく僕を迎えてくれた。「夏休みおまえだけ長かったな」「何やってんだよ」「風邪?体調は良くなった?」とみんなが受け入れてくれた。
僕がウサギを逃したことがバレていないのか…?しかし、それにしてもおかしい。ウサギがいなくなったのは事実なので、騒ぎにはなっているはずだ。最終日にいなくなったのだから、僕にその事情を聞いてくるのが普通だろう。

僕は梨沙子を目で探した。彼女はいつも通り窓際の席に座って外を眺めていた。ただ一つ、いつもと違うのは彼女の周りには誰もいないことだった。まるで空気かのように、彼女などいないかのように誰もそこには近寄らなかった。

彼女を僕が見ているのに気づいたのか、友人が「お前も災難だったな」と声をかけられた。その理由を聞いて衝撃を受けた。梨沙子がウサギを逃していたことになっていた。それどころか、掃除をすべてさぼって最終日に僕のジャマをしてウサギを逃したという話になっている。しかも彼女からそれは告発されたということだった。

「どうして?」「なんで彼女が?」そう思う前に、僕は心の中どこかで「よかった」と安心する気持ちがどこかにあった。そしてそれ以上は言葉を発することができなくなった。「違う、逃したのは僕だ」と言うことができなかった。自分が言って梨沙子と同じような目に合うのが怖かったのだ。それでも、どこかで安堵を覚えている自分自身の気持ちに嫌悪感を覚えて吐き気がした。

 

・----------------------- あれから10年が経った。僕は社会人となり毎日をただただ消費している。小学校を卒業してから、僕は地元にほとんど帰っていない。中学も都内の私立の寮生の学校を選び地元から離れた。

結局あのあと梨沙子は卒業まで学校で誰にも相手にされなくなっていた。学年が変わり、中学校に入った梨沙子がどうなったのかは知らない。知らないというよりは情報を無意識に入れないようにしていたのかもしれない。とにかく僕はひたすら逃げた。
大人になってもずっとそのことから逃げている。地元に帰らないのがその証拠だ。窓際を見るとふとあの金髪を思いだすことがある。その度に胃が重くなり、その日は憂鬱になる。

気持ちが悪い。毎日の忙しさと過去の思い出が交錯し、僕はベンチに腰かけて横になった。息が苦しい。目を閉じて、昔の思い出を消そうとする。それでも一向によくなる気配はない。しばらくここで休もう…


「大丈夫ですか?」


ふいに声をかけられた。女性の声だ。僕はゆっくりと目を開け「大丈夫です」と言おうとして固まってしまった。すぐにわかった。金髪ではないけれど、目の前にいたのは大人になった梨沙子だ。

これは幻?偶然?いや目の前にいるのは夢でも何でもない。紛れもない本人だ。

急にあのとき言えなかった言葉が喉をついた。ただ一言。ただ一言「ごめん」と言いたい。謝って済む話しではないかもしれない。罵倒されても仕方ない。何を言われてもいい。とにかく謝りたかった。スッキリするのは自分だけかもしれない。だけど懺悔させて欲しかった。

しかし、僕が何か言う前に梨沙子が先に口を開いた。

「なんだ、おまえか」

声をかけたのは本当にたまたまだったらしい。彼女の鋭い目線が突き刺さり顔をあげることが出来なかった。彼女の青春時代をめちゃくちゃにしたのは僕だ。今ここで殴られようが何をされようが文句は言えない。むしろそれで彼女の気が済むとはとても思えなかった。

僕がうつむいていると、何も言わないことを察したのか再び彼女が口を開いた。

 

「なあ、一杯おごってくれよ」

 

この人は言っているんだろうか。彼女が言っていることに僕は理解ができなかった。僕が口をポカンとしているのを見て、彼女は続けた。

 

「何黙ってんだよ!あんときのこと一杯で許してやるって言ってんだよ!!ほら行くぞ」

 

そういって彼女は歩き出した。僕はうずくまって嗚咽をもらして泣いた。逃げて逃げて逃げ続けている中で、彼女はずっと戦ってきたのだろう。それを考えると僕は涙が止まらなかった。今さら許して欲しいなんて言えない。しかし彼女の一言で僕は確かに救われた。僕は涙を拭って先を歩く彼女の後を追いかけた。

 

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