(日本一周の記事一覧)
(前日の記事)
道の駅 北浦で起床
前日はキツイ県境の坂道を超え、ようやく宮崎県に突入した。身体の疲れはあったものの、公園の芝生で寝ることができたので、体力の回復はできた。
道の駅 北浦はテントが設営されてるキャンプ場があったり、アスレチックがあったりでかなり広かった。普通に観光できたら楽しそうだ。
（引用：Google Map）
今日は今いる延岡市から宮崎市を目指す。
宮崎市には楽しみがあった。チキン南蛮発祥のお店があるらしく、そこに行こうと思っているからだ。
弁当ばっかりだったので久しぶりにまともな食事！これはテンションあがる！！
うおー！今日はどんな坂道でも超えられそう！！
よっしゃ行くぞ！
さっそくの坂道、先輩との出会い
昨日から知っていて覚悟はできていたが、さっそく坂道を登らないといけない。まだ起きたばっかだったから体力はあるし、まだまだ走れるから気力も充分。
道路工事をしており道路が半分通れない状態になっていた。警備員に誘導されながら、ゆっくりと自転車を押して進む。
自転車を押していると、警備員や工事現場の人に奇異の目で見られている気がする。「まあ普通見るよなー」と思い、恥ずかしくなってきて、そそくさと進もうと思ったら、
「頑張れよ！」
と警備員の方に声をかけてもらえた。こういうのが本当に力になる。
自転車を押してひたすら進んでいるとトンネルが見えた。どうやらここが坂道の頂上のようだった。ふう疲れた。
トンネルの前に、20代前半くらいの警備員のお兄さんが立っているのが見えた。ものすごい視線で僕を見てくる。
なんだあいつ…もしかして俺のことが好きなのか…？
警備員のお兄さんは逆側の歩道にいて、僕が通りすぎようと思っていたら大声で僕に声をかけてきた。
「もしかして日本一周？」
と聞かれた。たいてい自転車を押している僕を見ても「日本一周？」といきなり聞かれることはないので驚いた。なんでわかったのだろうか？
逆側の歩道に警備員のお兄さんはいたので、僕も大声で
「そうです！！！！！！」
と答えた。すると僕が予想していなかった回答が返ってきた。
「俺も昔やってたよー！！！！！」
まじか！！！
これにはめちゃくちゃテンションがあがった。まさかこんなところで旅の先輩に出会うとは思ってもいなかった。
経験者だったから僕を見て、すぐに「日本一周」だとわかったようだ。なるほど。
本当はもっとゆっくり話を聞きたかったのだけど、警備員のお兄さんは連絡が来たらしく無線で何やら話していた。
お兄さんは僕に軽くお辞儀をして、手を振って送りだしてくれた。
良い人そうだったなぁ…
もっと話したかった。これからの旅のアドバイスとか聞きたかった。仕事大変そうだったし仕方ない。無職の僕が言うのもなんだけど。
きつい10号線を抜け、自転車道を走り宮崎市へ
警備員のお兄さんとの出会った場所からは一気に下り坂で、延岡市の市街に入った。
本当はちょっとゆっくりしていこうかな？と思ったのだけれど、前日の夜に出会ったおちゃめな夫婦に、
「延岡市にはなにもない！」
と言われたのを思い出したので一気に走り抜けることにした。
延岡市からは久しぶりに平坦な道だった。ああ、やっと自転車漕いでるって感じがする。昨日からずっと押して進んでたからな…
そんで平坦な道を漕いで行ったら、あっという間に日向市に到着した。
日向市でスーパーに寄って弁当を買うことにした。エビフライとハンバーグがついてるこのボリュームで298円はめちゃくちゃ安いな…
地方のスーパーは弁当が安い気がするけど、気のせいかな？
弁当を食べて体力も再び回復したので出発！
日向市から一気に宮崎市を目指す。
こっから国道10号をひたすら走るのだけど、坂道のアップダウンがかなり激しかった。体力は回復していたが、昨日キツイ坂を登っていたので筋肉痛はかなりあった。
キツイにはキツイけど、宮崎は景色が素晴らしく走っているだけでも楽しかった。坂道の上から見える緑は爽快だし、遠くに見える海は美しい。良い場所だな。
坂道を走り終えると今度は平坦な道が多くなった。しかし良い天気だな。ヤシの木立ってるし、ハワイいるような気分になってくる。
ええ、まあハワイ行ったことないですけど…
道路を走っていると、途中でなぜか10円を入らないと進めない場所に突入した。
10円だけしか取らないし、たいして人通らなさそうだし、これだったらお金を回収しにくる人分の人件費の方が高そうだなー、とか冷静に考えながら10円払った。
10円走ったあとはひたすら真っすぐ進めば良いだけだったので楽だった。ただ、魔女とかに遭遇しそうなRPG感満載の場所にいきなり出たからビビった。
でも多分この道の雰囲気的に良い魔女がでてきてくれそう。千と千尋で言うなら銭婆 (ぜにーば)の方ね。
そんなことを考えて走っていると、右手の方にジブリのお店が見えた。
大丈夫なのだろうか…許可は取っているのだろうか…
怖い方の魔女である湯婆婆がここにやって来ないことだけを祈るばかりである。
あと途中でクレープの自動販売機を見つけた。今思えば買えばよかったのだが、このときは「いかにお金を使わずに進むか」ばかり考えていたので、買わなかった。
宮崎にも「クレープの自販機」がある！たくさんあるので巡ってきた！
知らないだけで宮崎にはけっこういっぱいあるらしい。
自動販売機の下の方に掲載メディアが載っていて、「うたばん」が載っていて時代を感じる。懐かしいな。面白かったなー、あの番組。
宮崎市へ到着！そして待望のチキン南蛮のお店「おぐら本店」へ
宮崎市へ着いて驚いたのが、駅が異様にカッコイイということだ。水族館の入り口かと思った。いやまじで。
宮崎市についたということは、朝からずっと楽しみだったチキン南蛮発祥のお店にいよいよ行くことに！
行くお店は「おぐら本店」というお店。本店ってついてるだけでテンションあがるよね。
しかし、おぐら本店を探してみたのだけど、全然見つからなかった。30分探しても全然見つからなかったので、人に聞くことにした。
どうやら路地裏にあるらしい。
わかるか！！
路地裏すぎるだろ。初めて来た人は絶対に迷うだろ。
昔ながらの洋食屋って感じの見た目だ。こういうお店って絶対美味いよね。
看板が「おぐら本の店」になっているけど気にせず入店しよう！やっと食べられる！！
店内に入ってさっそく注文する。もちろん頼むのはチキン南蛮だ。ここまで来て違うの頼んだら、脳みそにゼリーが詰まっているとしか思えない。
注文を終えると、店員のおばさんに、
「どっから来たの？」
と聞かれたので「神奈川県です」と答えるとかなり驚かれた。どうやら自転車で来たのを店内から見られていたらしい。
おばさんは厨房に戻っていくと、なにやら僕のことを噂しているようだった。
「神奈川から来たんだって！」
「へーすごいな」
「神奈川のどこだろ？」
みたいな会話をしていた。
いやもう直接聞いてくれよ。逆になんか恥ずかしいわ。
そしてチキン南蛮が来た。ボリュームすご！！
一気に食欲が湧いてきた。よだれが止まらない。脳がチキンを欲している。
かかっているのはもちろんタルタルソース。チキン南蛮っていったらタルタルだよね。それ以外は邪道！！おそらくこのタルタルソースもお店独自のものだろう。
味はもちろん美味しかった！！！！
最高だよ。噛んだ瞬間にチキンの肉汁がじわっと出てきて、鶏肉なのに全然パサパサしていない。じゅ〜し〜。
タルタルソースもしつこい味じゃなくてこれならいくらでも食べられる。最高。
食べ終わったあとにもっと食べたい！って思えるくらいぺろりといける。肉がなくなっていくのが悲しい…
久しぶりに本当に満腹になるまで食べた気がする。美味しかった。これで980円は安いな。また来たい。
満足してお店を出るときに「ごちそうさまでした」と厨房に向って言うと、店長らしき人がニッコリ笑顔で送ってくれました。
ああ、本当にまた行きたい。美味かったな。
おぐら チェーン おぐら本店、おぐら瀬頭店、おぐら佐土原店 味のおぐらチェーン
良いものを食べられない身体になった
おぐらの本店を出発して宮崎市から離れようと思っていた。なぜなら都会すぎると野宿できる場所が少ないからだ。
自転車旅の野宿は、市街地と市街地の間の人がこない付近がベストだ。
ということで宮崎市を離れようと出発したのだけれど、走り出してすぐに胃が痛くなりだした。う◯こがでるお腹の痛くなる感じと違った。胃が痛い。
これはあれだ。久しぶりに良いものを食べたから胃がビックリしているに違いない。最近食べているものと言えば、弁当とうどんとパンばかりだ。
公園でサッカーやってたらクリスティアーノ・ロナウドが来てボール奪っていくようなものだ。ビックリするに決まっている。
これは無理しない方がいいな…
そう思い眠る場所を探すことにした。
（写真は次の日に撮ったので明るい）
眠る場所を探していると、すぐ大きな橋を見つけたので橋の下の方で眠ることにした。けっこう車とか通っているし、一通りも多かったけど、気にせずテントを立てることにした。
本当に全然隠れてないけど体調悪かったし、もう気にせず寝ることにした。寝てしまえば関係ない。今日は寝よう。
それにしてもやけに人通り多いな。
-----------------------------------------------------------------------------------------------
延岡市(宮崎県)〜宮崎市(宮崎県) 約86km
-----------------------------------------------------------------------------------------------
この日はけっこう順調で全体的にたのしかった記憶がある。というか宮崎は平坦な道がけっこう多いし、景色は良いしすごいよかった。
あと、僕が寝たところなのですが写真の位置から調べて、Google Mapで調べたところ、
（引用：Google Map）
市役所がめちゃくちゃ近くにある立派な市街地のど真ん中でした。そりゃ一通りも多いわ。というかよくそこにテント立てられたな。
このときの精神が強いというか、もうなりふり構ってられないって状態だったのがよくわかる。
※絶対に真似しないでください。
市役所の人に怒られなくてよかった。
というか、こんなことしているやつが、今プログラマとして普通に働いてるんだから世の中わからないものだなーとしみじみ思う。
(日本一周の記事一覧)
